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テロ組織はどのように資金を調達しているか
―― なぜ銀行システムの監視は無意味なのか

ピーター・ノイマン ロンドン大学キングズ・カレッジ教授(安全保障研究)

Don't Follow the Money The Problem with the War on Terrorist Financing

Peter R. Neumann ロンドン大学キングズ・カレッジ過激化・政治暴力研究国際センター(ICSR)所長。

2017年8月号掲載論文

各国は長年、テロには金がかかるという思い込みゆえに、テロ組織が国際金融システムにアクセスするのを阻止しようと試みてきたが、このアプローチでテロを抑止できた証拠はない。ほとんどのテロは、数百ドル単位のごくわずかなコストでも決行でき、テロ組織の多くは国際金融システムを使うことはない。骨董品や石油、タバコ、模倣品、ダイヤモンド、象牙などの密輸から資金を得ることもあれば、イスラム国(ISIS)のように支配地域の天然資源を食い物にして資金を確保することもある。あるいはヨーロッパのジハーディストのように、社会保障給付や個人的な借入れでテロを決行する人物たちもいる。国際金融システムに焦点を合わせるのは、時間と資金を浪費するだけで、テロの抑止にはつながらない。

  • テロ資金の流れ
  • 無意味で有害な金融規制
  • 誰がテロ資金を提供しているのか
  • イスラム国の資金調達
  • テロにかかるコスト
  • 多種多様な対策を

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